iDeCo商品選びは慎重に

元本保証型でも実質目減りは覚悟


 公的年金に頼り切りにならない選択肢の一つとしてiDeCo(個人型確定拠出型年金)が注目されている。拠出した掛金を自分で運用し、その結果が将来もらえる年金額に直接跳ね返ってくるもので、従来の確定給付年金に比べてハイリスクハイリターンの制度だと言えよう。

 

 iDeCoの大きな特徴に、拠出した掛金の全額が所得から控除されるという点がある。つまり、運用の結果にかかわらずiDeCoをやっていること自体が節税になるわけだ。

 

 とはいえ投資するからには儲けたい、できるだけ将来受の年金を増やしたいと思うのが人の心。必ず儲かる商品が分かれば苦労はしないが、そんなものはない。選べるのはリスクとリターンのバランスくらいのものだ。

 

 ならば、少なくとも絶対に損をすることがない「元本保証型」商品を選ぼうと考えるかもしれない。しかし元本保証型の商品でも損をする可能性はある。iDeCoで選べる元本保証型の商品は、その大半が、定期預金と定期保険で成り立っている。そのうち定期保険も、保険会社が預かって運用して利息をつけてくれるというだけで、死亡保険金や入院給付金のようなものはない。実質的には定期預金のようなものだ。

 

 そしてこれらは、ほとんどが固定金利型の商品となっている。金利は住宅ローンと同じように経済情勢にリンクする。もし経済が上向けば金利も上がるが、満期までが長い固定金利の商品を選んでしまっていると、途中で変えることはできない。しかし満期までの期間が短い商品は、金利が低い。どちらを選ぶか難しい選択を迫られることになる。

 

 さらに物価の上昇が起きると、同じ額面でもお金の価値は下がっていく。見た目の金額が減っていなくても、物価上昇率を超える利回りが得られないと、実質的には損をしてしまうことになる。年金制度とはいえ投資である以上、こうしたリスクを踏まえる必要があることを忘れずにいたい。(2018/02/01)