ふじた・でん
大正15(1926)年、大阪市淀川区出身。東大在学中の昭和25(1950)年に「藤田商店」を創立。宝石や雑貨などを輸入販売して大きな利益を生む。これを元手に昭和46(1971)年、日本マクドナルドを創業。その後わずか12年間で、外食産業での売上日本一を達成する。平成元(1989)年には玩具専門チェーンの日本トイザらスを設立。ファミリー層をターゲットとしたFC・多店舗展開で大成功を収めた。母親が熱心なクリスチャンだったことから、キリストの教えを語る「口」に十字架の「十」で「田」という名前になったという。会社の便箋には、当事者意識の欠如を戒めた自らの言葉「凡眼には見えず、心眼を開け。好機は常に眼前にあり」を印字して使っていた。平成14(2002)年にはトップを辞任、同時にマクドナルドが藤田商店との経営指導契約も解約したため、退職慰労金24億円のほかに解約金62億円も受け取った。平成16(2004)年、78歳で死去。遺産総額は約491億円だったとされている。