おおつか・あきひこ
昭和12(1937)年、徳島県鳴門市に生まれる。父の大塚正士は大塚製薬の第2代会長で同社の実質的な創業者。昭和35(1960)年に中央大学工学部を卒業し大塚製薬へ入社。昭和40(1965)年、炭酸飲料「オロナミンC」の販売(製造元は大塚化学)を開始。次いで昭和43(1968)年に発売した日本初のレトルト食品「ボンカレー」が大ヒットし、今日までに世界中で累計約20億食を消費するロングセラー商品となる。昭和51(1976)年、社長に就任。昭和52(1977)年には大塚食品工業の社長にも就任し、グループ企業の大鵬薬品工業やアース製薬の会長も兼務した。昭和55(1980)年に「ポカリスエット」を、昭和58(1983)年には「カロリーメイト」をそれぞれリリース。スポーツドリンク、栄養調整食品など、各ジャンルでの草分け的な存在となる商品を企画・開発した。昭和40年代当時、ボウリングが大流行していたことから、大塚製薬の取締役会ではボウリング場の経営に乗り出すことを検討していたが、大塚は「将来、製薬会社を支えるに足る事業となるか」と問いかけ、代わりに新薬開発のための研究所設立を求めたという。平成26(2014)年、77歳で死去。