生命保険の「払済」と「転換」

「解約」以外の選択肢


 コロナ禍で、生命保険の保険料支払いが負担となることがあるかもしれない。だからといって、簡単に解約してしまうのはもったいない。解約以外の選択肢も検討したいところだ。

 

 保険期間の途中で保険料の支払いを中断し、それまでに積み立てた保険料の範囲内で、保険金額を減額した新たな契約に変更する手法を「払済保険」と呼ぶ。保険料の支払いができないと通常は契約解除または失効になるが、払済保険に変更することで解約返戻金を利用して保障を継続させることができるわけだ。

 

 一方、契約している生命保険を一旦解約し、その解約返戻金などを新たな生命保険の保険料に充当して別の保険契約に切り替える手法を「転換」と呼ぶ。現在の保障内容が過剰だと感じているなら、転換を利用して保険料負担を一定範囲に抑えつつ、新たな契約を締結できる。

 

 「払済」や「転換」の手法がとれるかどうかは保険会社ごと、契約内容ごとに異なるので、「解約」すると決めてしまう前に確認するべきだろう。(2021/04/05)