マイホームを売却

3千万円の所得控除特例、別荘は対象外


 不動産の売却で得た金銭には譲渡所得として所得税が掛かるが、それまで生活していたマイホームを売ったときには、譲渡所得から最高で3千万円を控除できる。その時点で住んでいなくても、住まなくなった日から3年目の年末までに売れば控除可能だ。

 

 夫婦共有のマイホームであれば、それぞれの共有持分に応じて譲渡所得を計算して控除する。このとき、夫婦それぞれにつき3千万円の枠を使うことができる。

 

 マイホームといっても別荘のような、主に趣味、娯楽、保養のために持っている家屋を売ったときには特例を利用できない。また、控除を受けることを目的に入居したと税務署に判断されたときも特例の対象外。居住用家屋の新築期間中の仮住まいの家屋など一時的な目的で入居した家屋を売ったときも適用できない。

 

 確定申告のときに特例の適用を申請する。確定申告書には、譲渡所得の内訳書と、マイホームを売却した2カ月後に交付を受ける除票住民票または住民票の写しを添えて提出する。

 

 なお、震災で滅失した家屋で適用を申請する場合、原則は住まなくなった日から3年目の年末までに売ることが適用条件だが、東日本大震災の被災者は、「災害があった日」から7年後の年末までに売れば特例を使うことができる。(2016/09/16)