複数の機械を導入

全部まとめて償却できる?


 工場の生産ラインで使用する複数の機械や装置をまとめて購入したとする。会計処理のために国税庁の耐用年数表を確認したところ、設備によって耐用年数が異なっていた。減価償却の計算は設備ごとに行わなければならないのだろうか。

 

 通常の減価償却では、資産ごとに決められた法定耐用年数に応じて損金に算入するが、性質や用途が共通している機械や装置は、複数の固定資産をグループ単位にして一括で減価償却計算をすることも可能だ。

 

 個別に償却すると煩雑になってしまう減価償却費の計算を一括償却にすることで簡略化できることになる。例えば耐用年数10年の機械の価格が1000万円、7年のものが700万円、4年のものが400万円だったとする。通常はそれぞれの耐用年数に応じてばらばらに減価償却しなければならないが、同じ期間でまとめて償却することも可能というわけだ。

 

 具体的な償却方法は、全ての機械の価格の合計額2100万円を、それぞれの年間償却額(100万円、100万円、100万円)の合計額である300万円で割って算出した7年(端数は切り捨て)で償却する。(2018/08/24)