自由診療の歯の詰め物

高額過ぎると医療費控除の対象外


 歯の治療で使う「詰め物」には、金歯や銀歯の他にも、ジルコニアやセラミックなど高品質で見た目の美しいものが多く存在する。しかし高価な素材は保険診療の対象にならず、「自由診療」として全額自己負担となる。

 

 医療費控除制度でも保険診療と同様に、「一般的に支出される水準を著しく超える治療費」は対象にならないと定められている。しかし、その境界線は必ずしも保険診療と同じではなく、医療費控除できるケースもある。

 

 例えばポーセレンという陶材は、歯の詰め物や被せ物に使われる素材だが、自由診療の対象なので全額が自己負担となる。しかし医療費控除については「歯の治療材料として一般的に使用されていることから対象となる」と法令で定められている。

 

 詰め物や義歯は一本数万円することもあり、医療費控除が使えるかどうかは大きな違いとなる。自由診療の対象だからといってあきらめずに確認したい。(2020/05/22)