法定相続分と遺留分の違い

遺留分には法的拘束力がある


 法定相続分と遺留分は、相続が発生したときに複数の相続人の間でどのように遺産を分割するかの基準となる割合だ。ただし両者には割合そのものや法的拘束力があるかなど、多くの違いがある。

 

 法定相続分は、家族構成によって、おおむね適当とされる遺産分割の割合を指す。民法で定められているものの、あくまで目安であり、法的拘束力はない。もし遺言があれば法定相続分より遺言が優先されるし、遺言がなくても法定相続分に従う必要はない。

 

 ただし分割協議がまとまらず、裁判所による調停などに争いがもつれこんだ場合には、おおむね法定相続分を基準として割合が決定される。

 

 一方、遺留分とは、遺言によって分割割合が決められている場合に、その内容に逆らってでも最低限要求できる割合を指す。こちらには法的拘束力があり、遺留分の要求(遺留分減殺請求)を無視することはできない。割合は、法定相続分の半分となる。

 

 また法定相続分との大きな違いとして、法定相続分は兄弟姉妹にもあるが、遺留分はない。遺言に「兄弟姉妹には財産を渡さない」と書かれていても、遺留分減殺請求はできない。(2020/05/20)