用途で異なる家賃の消費税

事業用の入居者は負担


 ひとくちに「賃貸物件」といっても、住居、店舗、事務所、倉庫など様々なものがある。どれも入居者がオーナーに賃料を支払うという点は変わらないが、税務の観点からみると、その物件が居住用か事業用かで「消費税」の取り扱いが大きく異なる。

 

 店舗や事務所などの「事業用」であれば、家賃には消費税が含まれる。一方、「居住用」のアパートやマンションの家賃には消費税が含まれない。「ただそこに住むだけ」なら収益が発生しないので、消費税の担税力がないとみなされるというのが理由だ。

 

 自分が賃貸物件を所有している場合、入居者から受け取るお金のなかで気を付けたいのは中途解約の違約金だ。違約金はオーナーの逸失利益を補てんするためのものだから「損害賠償金」と同様の扱いとなる。税法のルールでは、損害賠償金には消費税がかからない。(2021/04/12)