みます碁盤店

日向本榧碁盤

柾目 5.8寸桐蓋・布覆い付)

3,800,000(税込)

 

希少価値高い道具で大局観を養う

「日向本榧碁盤【柾目】5.8寸」(桐蓋・布覆い付)(みます碁盤店HPより)
「日向本榧碁盤【柾目】5.8寸」(桐蓋・布覆い付)(みます碁盤店HPより)

 企業経営には事業戦略を組み立てる明晰な頭脳が欠かせない。ビジネスの第一線で陣頭指揮を執る中小企業経営者は、合戦場で采配を振るう戦国武将と同様、商戦を勝ち抜いていく戦略家としての一面も併せ持っている必要がある。

 

 『源氏物語』や『枕草子』といった古典にも記述が残る囲碁は、のちに「大名の娯楽」といわれるほど武将たちに好まれる知的競技となった。白と黒の碁石を盤上へ置き、互いに自陣を増やしつつ敵陣に攻め込んでいくゲームは、合戦での戦術に通じることから、大局観を養う意味でも大名家のお殿様たちに奨励され、愛されてきた。

 

 財界人にも囲碁ファンが多い。経団連の第9代会長など財界の要職を歴任した今井敬氏(新日鐵住金相談役名誉会長)は、日本棋院の総裁にも就任したほどの囲碁好きとして知られる。当然、中小企業経営者にも囲碁の愛好家は数多く存在することから、取引先の社長さんとの対局を通じて商談を円滑に進めたり、「烏鷺を戦わせる」ことでむしろ懇親を深めたりするツールとして大いに役立っている。

 

 囲碁を楽しむための道具は碁盤と碁石。最低限、これだけあれば対局が可能だ。良質の碁盤をつくるには少なくとも樹齢数百年の大木が必要とされ、その木材としては宮崎県産の榧(カヤ)が最高級品として知られている。そして宮崎県産カヤ材の碁盤のなかでも、とくに「柾目盤」と呼ばれるものが珍重されている。

 

碁石・将棋駒も減価償却

「日向特産蛤碁石【雪印】」(黒木碁石店HPより)
「日向特産蛤碁石【雪印】」(黒木碁石店HPより)

 写真上は、みます碁盤店(宮崎・日向市)が製造・販売する「日向本榧碁盤【柾目】5・8寸」(桐蓋・布覆い付)。天面のまっすぐな木目と、「太刀盛り」という技法で引かれた漆の目盛りが美しい最高級品のひとつだ。価格は380万円(税込)。

 

 碁盤・碁石や将棋盤・将棋駒などを、法人が従業員のレクリエーション用に購入すれば福利厚生費として処理することになる。ただし、ここで紹介した碁盤のように、かなり高価なものもあるため、こうした場合には備品として資産計上する。取得価額が10万円未満のものならば全額を損金処理することが可能。取得価額が10万円以上20万円未満ならば一括償却資産として備品費で処理する。取得価額が20万円以上ものは備品として資産計上し、減価償却で経費化することになる。また、「少額償却資産の特例」が受けられる中小法人の場合、取得価額が30万円未満のものであれば、全額を即時損金処理できる。

 

社長室、応接室に置いて接客用としても

「掬水作・盛上駒・錦旗書・柾」(日本将棋連盟HPより)
「掬水作・盛上駒・錦旗書・柾」(日本将棋連盟HPより)

 イスとテーブルが一組で販売されている「応接セット」などとは異なり、碁盤と碁石、将棋盤と将棋駒は、高級品になるほど別々で販売されていることが多い。

 

 碁石の場合、黒石は「那智黒」、白石は「日向蛤」が珍重され、将棋駒は伊豆諸島・御蔵島産の御蔵黄楊(ツゲ)材や鹿児島県産の薩摩黄楊材を使用したものが最高級品として全国的に知られている。

 

 写真中は黒木碁石店(宮崎・日向市)が製造・販売する「日向特産蛤碁石【雪印】32号」(税込価格82万円、写真は40号のもの)。そして写真下は日本将棋連盟が販売する将棋駒「掬水作・盛上駒・錦旗書・柾」(同90万7200円)。

 

 本格的な囲碁の道具を応接室へ置いて、取引先などを相手に一局打ちながら商談を進めるのもいいだろう。また、社長室に将棋盤を置き、対局を通じて幹部社員らへビジネスのノウハウを指南しつつ、経営プランの「次の一手」を探っていくのもいいかもしれない。

(2017/04/20)