資産売却で損失確定

型落ち商品は評価減で損金に


 会社が持っている棚卸資産、有価証券、固定資産、ゴルフ会員権などの資産の時価が下落して含み損が出た場合、帳簿上で評価額を下げたとしても、基本的にその時点では損金にできない。

 

 含み損のままでは黒字を減らせないため、決算前に資産を売却して損失を確定させることが会社にとって節税策になる。

 

 なお、評価減した時点で損金にできるのは、売れ残って値下げせざるを得ない季節商品や、いわゆる「型落ち」の商品、災害で大きなダメージを受けた棚卸資産などの資産に限られる。会社更生法や民事再生法の規定で資産の評価を替えたときも、評価減分が損金になる。(2017/01/29)