解雇予告手当も源泉徴収が必要

退職金として会計処理


 面接時に好印象だったので採用したものの、いざ雇ってみるとトラブルメーカーだった、という経験はどの会社でもあるだろう。最近では、ツイッターやフェイスブックなどのSNSを使い、会社の悪口やウラ情報を垂れ流す従業員も現れている。そうした明らかな就業規則違反は別にして、どうにも扱いにくいという社員を解雇するときには、解雇予告を30日前までに行わなければ、解雇予告手当を支払う義務が生じることを忘れてはならない。

 

 解雇予告手当は、会計上の取り扱いを間違いやすい。注意したいのは、これが「給与」ではなく、「退職手当」に当たることだ。支払いがすめば「給与勘定」ではなく、「退職金勘定」の借方に記帳して費用計上するのが正しい。

 

 また、解雇予告手当は給与ではないので、退職所得としての源泉徴収が必要となる。また、退職所得には退職所得控除の適用があるので、退職者から「退職所得の受給に関する申告書」を提出してもらわなければならない。申告書の提出がなければ20%の税率で源泉徴収をすることになる。(2017/11/28)