消費税還付を最速で受ける方法

短縮特例を利用


 消費税の課税期間は、個人事業者は1月1日から12月31日までの暦年、法人は法人の事業年度とするのが原則で、還付申告は個人事業者なら翌年の確定申告期、法人なら事業年度終了後2カ月以内に行う。

 

 実際に還付を受けられるのは申告からさらに1〜2カ月ほど後のことになる。事業年度の早い時期に大きな設備投資をした会社は、その段階で多額の消費税を納めているにもかかわらず、還付されるのは1年以上も先になってしまう。

 

 少しでも早く消費税の還付を受けるには、消費税の課税期間を短縮する特例を利用する。課税期間は、税務署に届け出ることで「1カ月ごと」あるいは「3カ月ごと」に短縮できる。

 

 例えば課税期間を1カ月にした法人が1月に設備投資をしたとすると、3月までに還付申告することになり、課税期間が1年の会社と比べて1年近くも早く消費税が還付されることになる。

 

 ただし、課税期間を短縮すると、毎月もしくは3カ月ごとの申告が必要になり、煩雑な申告作業を強いられることになる。また、課税期間を短縮した会社は、最低2年間は元の課税期間に戻れない。(2017/05/13)