有害獣被害増加で検討

狩猟税の廃止でハンター優遇


 時代に合わなくなった税がある。「狩猟税」もそのひとつだ。都道府県がハンターから徴収している税だが、2015年度の改正で非課税の対象が拡大された。レジャー目的の狩猟と、イノシシやシカなどの有害鳥獣駆除の両方を手掛ける狩猟者の税を非課税にする19年3月までの時限措置だ。

 

 環境省では、さらに踏み込んで、23年度までに狩猟税の廃止を求めている。同年までに有害獣であるイノシシとシカを半減させる目標を掲げているからだ。野生鳥獣による農作物被害額は、09年度以降は、年間200億円を上回っている。被害のうち、全体の7割がシカ、イノシシ、サルによるもの。

 

 さらに野生鳥獣による森林被害面積は、年間5千〜7千ヘクタールを推移し、被害額は年間200億円。一方で、狩猟税の税収額は約17億円(2012年度)にすぎない。有害獣の被害が拡大している理由のひとつに、有害獣を退治するハンターの激減があるともいわれている。

 

 ちなみに1975年頃に50万人だったハンター(第一種猟銃免許所持者)は、40年後の2015年には5分の1の10万人にまで減少し、しかも高齢化している。狩猟に関する補助事業は実施されている。だがその前に、狩猟税を即刻廃止してもいいかもしれない。現在、使用する銃や網、わなに応じて、毎年5500〜1万6500円がハンターに課税されている。(2017/10/05)