「出世払い」の親子借金は贈与?

無利子の貸し借りに注意!


 親子や親戚間での借金。「出世払い」や「ある時払いの催促なし」ということも多いだろうが、こうした場合、金銭の賃借契約ではなく、実質上の贈与だとみなされて贈与税が課される可能性がある。

 

 さらに、借り手に返済能力があるのか、実際に返済をしているのか、などの状況から「金銭の賃借契約である」と認められた場合でも、贈与税がかかってしまうことがある。無利子貸付のケースがそれにあたり、「利子相当額の利益があった」と認定されてしまい、利子相当分の金額に贈与税が課される可能性があるので注意したい。

 

 「出世払い」といえば「出世しなければ返さなくてよい」という意味に取られそうだが、大正時代には「出世できないことが明らかになった時点で返済義務が生じる」という判決が出たことがある。(2016/05/25)