会社が保有する上場株が大幅下落

評価損は損金算入可能か?


 会社が持っている上場株式の株価が著しく下落していて、将来的に回復する見込みがないのであれば、その評価損分を会社の損金にできる。この判断は、株価が帳簿価格(購入価格)の半額を下回っているかどうかを基準にすることが多い。

 

 ただし、必ずしもこの基準を満たしている必要はなく、過去の市場価格の推移や市場環境の動向、上場会社の業績を踏まえ、なぜ回復見込みがないのかを会社が税務署に示せば問題ない。

 

 会社がそれらの根拠を独自に税務署へ示せないのであれば、専門性のある証券アナリストに依頼し、「近い将来に回復する可能性はない」と〝太鼓判〞を押してもらえば評価損分を損金に算入できる。(2017/01/01)