馬主になって賞金獲得

出走回数で事業収益にも


 競馬で得た利益は「一時所得」として課税されるのが原則だが、馬券の自動購入ソフトを使って多数回、継続的に購入しているときなどは「雑所得」になる。一方、馬主として自分の馬が獲得した賞金を手にしたときは、「雑所得」または「事業所得」となる。事業所得であれば、ほかの所得と損益通算できるほか、損失の繰り越しができる。

 

 しかし、事業所得として認められるための要件はなかなか厳しい。中央競馬・地方競馬の規定による登録を受けている競走馬(登録期間6カ月以上)を5頭以上保有していること、あるいはここ3年で競争馬を2頭以上保有していて、3年のうちに競走馬保有に関する所得額が黒字の年が1年以上あることが原則だ。

 

 ただし、単純に保有頭数ではなく、賞金収入などを考慮して事業所得か否かを判定するケースもある。農林水産省からの質問に対する回答として国税当局は、「ここ3年間で競馬賞金の収入があって、その3年間のうち年間5回以上(2歳馬については年間3回以上)出走している競走馬を保有する年が1年以上ある場合」は、その競走馬の保有にかかる所得は事業所得に該当するとしているのだ。 

 

 G1レースが目白押しの時期が続いたが、6月26日の宝塚記念のあとはしばらく間隔があく。明日の日曜日は、上半期の総決算となる「ドリームレース」に注目してみるのもいいかもしれない。(2016/06/25)