経営者が認知症に

万が一に備える認知症保険


 経営者が認知症になってしまうと、会社はさまざまなリスクに直面することになる。取引上の契約、銀行との融資交渉などは、経営者に意思・判断能力があればこそ成立するものだ。

 

 認知症になると議決権を行使できなくなるため、経営者が自社株の大半を持っているケースでは経営判断に支障をきたしてしまう。認知症を発症した後でも裁判所を通して法定後見人を付けるなどの事後策は取れるが、後見制度の利用には労力がかかり、その後の財産管理も硬直的にならざるを得ない。

 

 安定した事業継続や資産承継のためには、発症前に信託を設定しておいたり、自社株に認知症発症を想定した制限を付けたりするなどの対策が重要だ。

 

 認知症対策として注目されているのが「認知症保険」だ。内容は保険会社ごとに異なるが、認知症と判断されれば一時金、あるいは年金形式で、治療費やその後の介護費用を受け取れるといった仕組みが基本となっている。

 

 認知症保険には法人契約が可能なものもあり、会社が経営者個人に保険をかけ、受取人を会社にする形での契約も増えているという。(2021/05/14)