切手が増税分値上げ?

額面「52円」登場の理由


 消費税率が8%に引き上げられた平成26年に、額面が「52円」や「82円」の新切手が登場したが、これは決して50円切手や80円切手の購入代金に消費増税分が上乗せされたものではないことをご存じだろうか。

 

 消費税は国内で事業者が対価を得て行う取り引きを課税対象にしているものの、「土地の譲渡や貸付け」「有価証券の譲渡」などいくつかの取り引きは非課税とされている。「郵便切手類・印紙の譲渡」もそのひとつ。購入代金に消費税は掛けられていないため、郵便切手を買ったときのレシートに記載された消費税額はゼロ円になっている。

 

 増税時に52円切手や82円切手が登場した理由は、消費税率引き上げに伴って郵送料(郵便料金)が引き上げられたためだ。はがきを送る「郵便料金」が50円から52円になったことに伴い、そのサービスを切手一枚で提供するために52円切手が必要となったに過ぎず、50円切手自体が増税分値上げされたわけではない。購入時には消費税が掛からず、郵送時に消費税分を郵便局に支払っていることになる。(2016/05/29)