お墓の購入は消費増税前に

完成していることが条件


 予定通りであれば、という条件が付くが、2019年10月に消費税率が10%に引き上げられる。増税を目前に控え、高額商品である墓石業界が活況だ。

 

 墓を購入しても完成するまで1〜2カ月はかかる。予定通り消費税率が引き上げられた場合、現行の税率適用は19年9月30日までに墓の引き渡しが完了していることが条件となり、契約済状態であっても実際に墓が完成していなければ対象外となる。

 

 墓は消費増税を見越した購入だけでなく、相続税の節税対策としても効果的だ。相続税法では、墓地や墓石は被相続人が生前に取得していれば相続税の対象外の財産となる。また、墓地の購入は、法的には「所有権」ではなく「使用権」となるので、購入時の不動産取得税や購入後の固定資産税などもかからない。

 

 墓を買うことで現金が減り、その分の財産を減らせる。このため効果的な節税対策となり得るわけだ。高額商品の購入にあたっては、ポイント還元やマイレージ加算のメリットを考えてカード決済にする人もいるだろう。ただしローンを組んで購入する場合、支払いは生前のうちに完了していないと相続税対策にならないことを覚えておきたい。(2017/12/22)