被相続人の未払い入院費

相続人が医療費控除


 通常の所得税の確定申告は2月16日から3月15日に行うが、被相続人の確定申告は、死亡した日の翌日から4カ月以内に相続人が被相続人に代わって行う。その際、医療費控除の適用は死亡の日までに被相続人が支払った医療費に限られる。

 

 親が入院したまま死亡したとする。入院費を前払いしていなければ、少なくとも死亡した月の分は未払いとなる。この未払い分を被相続人の確定申告で控除することはできない。

 

 ただし、被相続人の未払いの医療費を代わりに支払った相続人のうち、被相続人と生活をともにしていた人は、自分の確定申告で未払い分について医療費控除を受けることができる。必ずしも同居している必要はなく、相続人が仕送りなどにより生活費を負担していれば問題ない。(2018/04/09)