平成27年にスタートした「結婚・子育て資金の一括贈与の特例」を利用して、結婚や出産・育児のための費用を子や孫に一括贈与すれば、最大1千万円(結婚費用は300万円)まで贈与税がかからない。この特例の利用範囲は想像以上に広い。
挙式と披露宴を別々の日に行った場合には、その費用の全部が非課税の対象となる。二次会も同様だ。ただし、何度やったとしても合計300万円が非課税の上限となる。
新居への引っ越し代も対象となる。運送費だけでなく、新居の敷金、礼金なども含まれ、さらに契約締結日から3年を経過する日までの家賃も非課税の対象範囲内だ。
この特例を利用して行った贈与は、資金を受け取った側が50歳になった時点で使い残しがあると贈与税や相続税がかけられてしまうことになる。使えるものは使ったほうが得だ。フルに非課税枠を活用するべきだろう。(2016/05/29)