分割協議前の家賃収入

分与しないと贈与税発生も


 遺産分割協議が成立する前に発生した家賃収入を得る権利は、法定相続人の全員に発生することになる。つまり遺産分割協議で不動産を引き継いだひとは、相続開始から遺産分割終了までに発生した家賃を各相続人に分与しないと、その家賃分が「他の相続人から贈与された」ものとみなされ、贈与税を課税されるおそれがある。

 

 金融機関は口座名義人の死亡を把握した時点でその口座の取引を停止する。口座が凍結されると、相続人は賃貸物件の入居者が被相続人名義の口座に振り込む家賃を容易に引き出せなくなるので、何らかの手立てが必要になる。

 

 通常は分割協議前に相続人代表者を決定して、代表者名義の口座で賃料を受け取ることになる。協議成立前の家賃は全ての相続人に受け取る権利があるので、代表者の口座に振り込まれた家賃は、遺産分割成立までの分を計算して、協議成立後に各相続人に分与して精算しなければならない。(2020/0902)