社長に支払う保証料

保証協会並みなら損金に


 会社が金融機関から資金を借り入れる際に、社長が担保財産の提供や連帯保証をすることがある。この債務の保証への対価として会社が社長に支払った保証料は、社会通念上「過大」とされる額でなければ損金に算入できる。

 

 中小企業は、大企業と比べて一般的に信用力が低いとみなされるため、金融機関から融資を受ける際には信用保証協会に保証をしてもらうことが多い。保証料が過大であるかどうかの明確な判断基準は定められていないが、過去の判例では、この信用保証協会に支払う保証料の額より低ければ全額を損金にして問題ないとされている。

 

 例えば東京信用保証協会では、満期一括返済・信用保証料率年1・15%、保証期間2年間で1200万円を貸し付けた場合、約27万6千円を徴収しているため、会社が同じ条件で社長に同額の保証料を払うなら損金に算入できる。(2017/06/03)