価値の下がった資産

売却損が確定した時点で損金に


 資産価値が下がった棚卸資産や固定資産は、帳簿上で評価減した時点ではなく、売却して損失を確定させたときに損金に計上する。利益が出そうな3月決算法人は、3月中にその資産を売却することで利益を圧縮することが可能だ。決算直前の時期にバーゲンセールが行われるのはこのため。

 

 なお、売れ残って値下げせざるを得ない季節商品や、いわゆる「型落ち」の商品、災害でダメージを受けた棚卸資産は、帳簿上の評価額を下げた時点で例外的に損金にできる。

 

 ただし、物価変動や過剰生産などの理由で値下げした場合には損金算入が認められない。(2017/05/19)